第21回スニーカー大賞《秋》
総評
最終選考に残った作品は、いずれもコンセプトやエンターテインメントとしての売りが明確で、且つ個性やオリジナリティもきちんとある作品ばかりで、どれも読み応えがありました。
その中で、読む人を強く惹きつけるような一際個性的な内容が話題となった「まるで人だな、ルーシー」が優秀賞を受賞しました。続いて、ドS主人公とヒキコモリ系ヒロインというユニークなキャラクターたちによる、ちょっとHな青春模様が魅力の「SADSガ好ムハ籠リ猫」が特別賞。同じくドSなヒロインと保護者的な立ち位置の主人公による掛け合いの面白さと、王道なバトルアクション展開を確かな筆致で描き切った「悪魔調教師・瑠璃崎蒼音」が特別賞を受賞することになりました。
まるで人だな、ルーシー 零真似
あらすじ
御剣乃音は十二歳でエキセントリックボックスと出会い、人身御供に選ばれた。自分を構成する要素をエキセントリックボックスに差し出す代わりに、人身御供はどんな願いも叶える力を得る。そうしてエキセントリックボックスはだんだん人間らしくなっていき、御剣は大切な何かを失っていく。それから三年、御剣は損得を度外視して人助けをする人間になっていた。ある日、御剣は自分と同じ人身御供の氷室と出会う。しかし氷室は、自分と正反対の人間――人を苦しめるために生きる人身御供で!?
刊行時あらすじ
「代償は、悲しみだけど?」「ああ。そいつは僕にいらないものだ」「そっか!」景色をその身に纏った少女・スクランブルはうれしそうに笑うと、小さく握りしめた拳で
第21回スニーカー大賞《優秀賞》受賞作!
俺色に染めるぼっちエリートのしつけ方(受賞時タイトル:SADSガ好ムハ籠リ猫) あまさきみりと
あらすじ
クラスメイトに陰で紳士 and サディスト、略してSADSと呼ばれていた東雲甲は、イケメン+紳士的なのに、いざ女の子と付き合うと三種の妙技を持つエッチなサディストに変身してしまうという二面性を持っていた。友人の森野から「自分の妹と一緒に暮らしてほしい」と頼まれた甲は、エロゲー好きのヒキコモリ少女のレナトと同棲することに。決して素顔を見せたがらない位に恥ずかしがり屋なレナトに、甲はエッチなSADSトレーニングを強制して!?
刊行時あらすじ
学年一のイケメン紳士と名高い俺――
エス・エクソシスト(受賞時タイトル:悪魔調教師・瑠璃崎蒼音) 霜月セイ
あらすじ
10年前の事件で、生き延びるために哀しみの感情と引き換えに力を手にした瑠璃崎蒼音は、ゆえに人の痛みがわからない。性格がひん曲がって成長した蒼音は、悪魔を脅して強制的に除去するという暴力的手段で有名な鬼畜祓魔師になっていた。保護者でありサポート役の一色弘青を振り回す日々を送る蒼音のもとに、かつてのクラスメイトが謎の襲撃にあっているとの相談がもちかけられ!?
刊行時あらすじ
女子高生にして悪魔祓い師の瑠璃崎蒼音と、彼女の下僕……もといアシスタントの一色弘青は“人間の未練”に取り憑く悪魔を退治するため、日々奔走するが? ドS少女と苦労人青年のバイオレンス悪魔退治バトル!