第19回スニーカー大賞《秋》
総評
今回の最終選考には、バトル物からミステリーまで様々なジャンルの作品が集まりました。いずれの作品も、個性的な内容を見事に描ききった力作揃いで、白熱した最終選考会となりました。その中でも特にクオリティの高かった2作品が受賞となりました。
名探偵×不良×リア充×痴女×決闘者 〜犯人は誰だ!?〜(受賞時タイトル:リア充×オタク×不良×中二病×痴女 〜犯人は誰だ!?〜) 天地優雅
あらすじ
中学生の頃、真正の中二病だった大河悠人は、黒歴史と決別するために遠くの高校に進学した。でも、自分の過去を知る謎の人物から「バラされたくなければ『オタク』を演じろ」という脅迫を受けてしまい!? こうして「オタク」キャラになった悠人は、同じ脅迫を受けて自分のキャラを偽装している“偽装部”の3人の女の子と犯人探しに動き出す!
選評
読者を引き込むようなキャラクター作りが自然に出来ていて、読みやすいラブコメ作品として描かれていたことが受賞に繋がりました。その一方で、誤字の多さや物語の結末に対しては、もっと推敲すべきだったのではという意見も寄せられました。
刊行時あらすじ
その手紙に
意味もわからず悠人は、おなじく偽装を強要された美雪(名探偵)、愛香(不良)、里奈(リア充)たちと“偽装部”を設立することに!
どうやら、この部の中に犯人がいるらしいのだが、そこへ転校生(痴女)も入部して!? 偽りのカモフラ&ラブコメ、スタート!
ナインレリック・リベリオン 高槻燦人
あらすじ
不破龍彦と伏乃桜花の二人は、守護獣霊を武具に変換して戦う“霊装者”だった。世界に九本しかない神剣を回収することを目指す二人は、卒業時の最優秀者に神剣の一つが譲渡されるという情報を手に入れ、霊装者育成校『神越学園』に入学する――。
選評
少年漫画的なツボを押さえた王道バトル作品で、読み応えのある作品に仕上がっていた点に注目が集まりました。ただし、キャラクターがきちんと描けているのに対して、ストーリーや個々の見せ場の演出が弱かったところが残念でした。