第20回スニーカー大賞《秋》
総評
スニーカー文庫らしい王道のバトル作品から、ドラマチックな青春エンターテインメント作品まで、今回も幅広い題材の作品が最終選考に残りました。なかでも、全く正反対のアプローチで、キャラクターの心理やドラマを描ききった対照的な2作品が受賞する結果となりました。
うーちゃんの小箱 和見俊樹
あらすじ
「うーちゃんのほのぼの日記」という日常系4コマ漫画で、とある出版社の新人賞で佳作を受賞した氷見伊助。伊助は同じ新人賞で大賞に選ばれた咲楽つみきを激しくライバル視するが、つみきは伊助に「うーちゃん」が好きだと告げて!?
選評
ミステリ作家への道を諦め、日常系4コマ漫画家となってしまった主人公の、様々な葛藤やプライドを、周囲の多彩なキャラクターたちとの入り組んだ人間関係の中から浮かび上がらせていく作品。非常に珍しい題材を扱いながらも、リアルな人間としてのキャラクターを描き切った作者の力量が高く評価され、《優秀賞》の授賞となりました。
刊行時あらすじ
かつては小説家を目指し、今は漫画家志望の
じっと見つめる君は堕天使(受賞時タイトル:じっと見つめる君は駄天使) にゃお
あらすじ
高校生・荒波浩行の部屋に突然現れた美少女サラサ。「人間の契約者を幸せにする」という天使学院の卒業試験のためにやってきたサラサだったが、サラサは人間界ですぐさま駄目ニート生活を送り出してしまう!
選評
キャラクターの可愛さ、ストーリーの起承転結のまとまり具合など、ライトノベルのツボをきちんと押さえた内容に評価が集まりました。アイデア次第で更なる進化が望め、その伸び代へも期待があつまり、《特別賞》の授賞となりました。
刊行時あらすじ
高校生・
サラサにはまったくその気がなく、ジャージ姿で煎餅をバリボリ……。
ぐうたら天使候補生を愛でる? 日常観察系ラブコメ!