死んだら生まれ変わるんじゃないかと、子供の頃は本気で思っていました。そう信じたかったのかもしれません。もし生まれ変わるのなら、また死んでも生まれ変わるわけで、何度も人生を繰り返すことになります。死んで、一回生まれ変わったら、はいおしまい、という具合にはいかない。だとしたら、いわゆる「異世界転生」はどんな物語を紡ぎうるのか。『僕は何度も生まれ変わる』は、そんな疑問から生まれた小説です。
十文字 青
ある日、僕は死んだ。享年29歳。しがない社畜の儚い末路だった——はずなのに、まさか生まれ変わった……のか? でも、僕はまた死ぬ。運命の悪戯なのか。死んでは生まれ変わり、そのたびに"彼女"が僕を殺す。漆黒の髪。赤い眼。僕を"劣等種"呼ばわりする"人間の帝国"の彼女が。そして、とうとう5回目の人生。成り行きでとるにたらない傭兵暮らしをしていた僕の許に、突然アークラントの"魔王"から使者が来た。はあ? 僕が魔王の隠し子だって……!? ――これは何度も生まれ変わった挙句、何の因果か魔王の血を受け継いだ"僕"がやがて英雄へと至る物語――泥臭くも華麗なる大逆転劇が幕を開ける!
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ロワジュディアン。この物語の主人公。
いつまで「彼」が主人公でいられるかは
運命のみぞ知る。何がとは言わないが、
生粋。前を向いて生きて死のう。 -
エヴァラスティアの「皇女」。東方元帥。
天剣持ちでゴリゴリの軍人。またの名
を「ばらばら姫」。素顔はごく普通の
ティーンエイジャー。なわけがない。
享年29歳。僕は日本で死んだ。生まれ変わった異世界では同じ顔をした女に、しかも毎回18歳で何度も殺された。呪いのような生と死の螺旋。5度目の人生、魔王の庶子ロワとして生まれた僕に、最大の好機が! 色々あって、暴虐無道の帝国に抵抗する連合軍の指揮を任されたのだ。僕が総帥って……でも、やるしかない。ここには僕の家族が、友が、仲間達がいる。――さあ、僕の手で物語を動かそう。戦場で交錯する歓喜と慟哭。巨人族、魔族、傭兵達、バラバラだった国々と種族が一つとなり、帝国への反撃の狼煙があがる。連合軍を率いる"僕"のかつてない大反攻作戦が始まる!