ノーブルウィッチーズ3オリジナルドラマCD付き同梱版発売記念 キャストインタビュー

ドラマCDでは那佳がハインリーケの信頼に至るまでの過程が描かれていますーー

── ノーブルウィッチーズとしては今回が初めてのドラマCDです。

中村
私にとっても、今回のオリジナルドラマCDが「ストライクウィッチーズ(以下SW)」シリーズへの初参加です。SWは、約10年の歴史がある人気作で、TVアニメシリーズ、劇場版、小説、コミックなど、さまざまなメディアで根強いファンがいらっしゃることは知っていました。そんな作品に、黒田那佳役として作品にかかわることができることをうれしく思っています。
野水
506の名誉隊長としてのロザリーを演じるのは、約3年前の劇場版からのご縁となります。当時は、小説が発売され、そこからドラマCDにまで展開するとは思っていなかったので、今回の一報を聞いたときは驚きましたが、とてもうれしかったです。以前にも「アルンヘムの橋」の「秘め歌コレクション」でロザリーを演じさせていただき、そこでは彼女のしゃべり方や、人との接し方などを確認できました。
また、個性豊かなメンバーをまとめる彼女の苦労を知り、「大変だな……」と応援してあげたい気持ちにもなりました(笑)。今日は大好きなロザリーをまた演じることのできる喜びを胸に、収録に臨みました。
川澄
私は、劇場版の当時から、「今後、506をさまざまなメディアに展開していきたい」と聞いていたので、ついにその機会が来たのかと胸が高鳴りました。ラジオや「秘め歌コレクション」に出演しましたが、こうして、しっかりと506部隊を描いたものを演じるのは初めての機会です。彼女を演じるたびに、私自身もSWの世界観をより詳しく知ることができるので、演者としてもファンとしても、毎回楽しみが広がっていきます。

──皆さんが演じられたキャラクターの魅力を教えてください。

中村
那佳は、貴族の集まりである506A部隊の中でも特殊なポジションにいます。
彼女自身は華族出身でも、分家の末席に近い家の出身で、豪華絢爛な世界にいたわけではなく……。そんな境遇の那佳ですが、出自を引け目に感じないどころか、すごく伸び伸びとしていて、貴族として育てられてきたウィッチたちの常識を揺るがしていきます。そんな姿がすごく魅力的ですね。
ただ、那佳にしてみれば、自分の心のままに動いているだけで、それに気付いていないんですよね。まるで、台風の目のような存在です。那佳を演じる際に強く意識しているのは、彼女は自由奔放ではありますが、自分勝手ではないということ。そこを間違えると彼女のよさを損なってしまうので、気を遣いながら演技しました。また、今回のドラマCDを収録して思ったのは、私の役が那佳でよかったということ。ロザリーやハインリーケはカタカナや漢字の難しいセリフも多くて、大変そうだなと(笑)。
野水
そう、ロザリーは説明役だから、口調がどうしても固くなりがちなんです。それをロザリーらしい雰囲気に調整するのが大変でした。そんなロザリーはウィッチとしてはベテランで、10代とは思えないくらいしっかりした女の子。だからこそ、ハインリーケ、黒田をはじめとする、濃いキャラクターがいっぱいの506を率いることができるのでしょう。心労のせいか、胃を痛めてしまっているのはかわいそうですが(笑)。
そんな苦労をしながらも、ロザリーがまだ506にいるのは、部隊のことを愛しているからですし、自分が506のために先頭に立たなければならないという強い責任感をもっているところがすばらしいと思います。
川澄
貴族ばかりの隊の中でも、ハインリーケは一段と高貴で、少し浮き世離れしています。見た目も麗しい彼女ですが、戦闘になると貴族・王族という立場を離れ、軍人としての姿が全面に出てきます。劇場版や今回のドラマCDでも、戦闘シーンはかっこよくキビキビとした印象が強いですが、日常のパートでは、お姫さまとして育ってきたがゆえの常識のなさ、そこから生まれるかわいらしい一面が強調されています。そのギャップが、ハインリーケの魅力のひとつなのかなと思います。那佳とハインリーケのやりとりは、演じていても、とても楽しかったです。2人はとてもいいコンビですよね。

──ドラマCDの聴きどころは?

中村
ロザリーだけでなく、ハインリーケをツッコミ役にせざるをえない、那佳の天真爛漫さ、お金への執着ぶりをお楽しみください。一方で、コミカルな一面だけでなく、緊迫感のある戦闘シーンもしっかりと描かれていて、SWという作品の魅力がドラマCDの短い時間に凝縮されています。
野水
ロザリーは、ハインリーケに対するときには、名誉隊長としてしっかりと指揮を執ることができるんです。
一方で、那佳にかかわると、ガラッと変わって翻弄されてしまって。その対比がすごくおもしろいので、ぜひ聴いてください。また、物語冒頭、ロザリーのものすごい量の長ゼリフがあるので、そこもぜひ聴いてほしいです。
川澄
SWの魅力は、女の子同士の交流だけでなく、一歩戦場に出れば命を懸けて戦う姿にあるのかなと思います。彼女たちは軍人。ハインリーケも軍人として、実際に戦闘のなかで実力を認めた相手しか信頼しない。普段はのほほんとしている那佳も、ハインリーケが認めた人物のひとり。ドラマCDではその信頼に至るまでの過程が描かれていますので、そこを楽しみにしてほしいです。ハインリーケが那佳を認め、共に闘うシーンは演じていても、とても清々しい気持ちになりました。

──今後、506のどんな活躍を期待しているか教えてください。

中村
私はドラマCDからの参加ですので、アニメにも出たいです。
野水
ロザリーの使い魔は、ビション・フリーゼ。ふかふかの毛をもつ、すごくかわいい犬です。でも、ロザリーは戦闘に参加しないので、一度もその耳を見ることができなくて……。だから、ロザリーが魔法を使って活躍する、過去のエピソードを見たいです!
川澄
アニメ化は絶対ですよね。劇場版では506のメンバーの戦う姿が描かれなかったので、ぜひアニメで華麗に空を飛ぶハインリーケたちの姿を楽しみたいです。

──楽しみにしているファンにメッセージをお願いします!

野水
ロザリー、ハインリーケ、那佳とそれぞれのドラマがしっかりと楽しめる内容になっていますので、ぜひ楽しんでください。皆さんの応援が、次の展開につながるかもしれません!
川澄
3年前に登場してから、ノーブルウィッチーズとして文庫が出て、ドラマCDが出て……。着実に、506が主役の劇場版への道を歩き始めています(笑)。小説では、私たちのほかにも、個性豊かなウィッチたちがたくさん登場しますので、このドラマCDをきっかけにして、ノーブルウィッチーズの世界によりはまってもらえるとうれしいです。
中村
皆さんに応援していただければ、那佳が506のメンバーともっと時を共有できるチャンスにつながるはず。どうぞ、よろしくお願いします!