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スニーカー大賞

第17回スニーカー大賞  受賞者の言葉

優秀賞 彼女たちのメシがマズい100の理由 高野文具

 最初に連絡を頂いたのは前期日程の最終選考に残った時だったのですが、私はその時熟睡していたため、電話を取ることが出来ませんでした。目を覚ますと携帯に見慣れない番号が。私は習慣でその見慣れない番号をパソコンで調べてみることにしました。その結果、Google検索のトップには「角川書店 スニーカー文庫」という素晴らしい文字が並んでいました。その言葉を先に編集者さんの口から聞けたなら、もっと素晴らしかったのですが……!
 それから半年ほどが経ち、そして今です。
 初めまして、今回スニーカー大賞で優秀賞を頂けることになった高野文具と申します。お忙しい中、選考に関わって下さった選考委員の皆様にはどれだけ感謝の言葉を並べても足りないくらいです。本当にありがとうございました。スニーカー文庫は今まで何度も応募して来た、一番好きで一番受賞したかったレーベルです。その末席に加わることが出来て本当に嬉しく思っております。
 受賞した作品は、ヒドい料理を作るヒロイン達がわんさと出て来る日常バトル小説です。魔法や超能力の一切ない現代が舞台だとしても、「彼女たち」の前では常に食卓がバトルの舞台なのです。スニーカー文庫は「凝った異能」を扱った作品が多いレーベルだと認識しているのですが、この「メシマズ」もある意味で「異能モノ」の一種と表現してしまっても過言ではないと思います。
 当然、そんな料理ばかり作っているヒロイン達も、やはり一癖二癖あるキャラクターばかりです。中でも一番独特なのはメインヒロインでしょう。彼女は異能モノに例えますと「無効化能力」「コピー能力」「戦いの中で進化する能力」を持ち合わせた最強可憐な存在です。しかもヒロインの中のヒロインとも言うべき幼馴染みポジションとして、終始愛らしさを発揮してくれています。皆さんにも気に入って頂けたらとても嬉しいです。
 けれども、一つだけご留意頂きたいことがあります。彼女たちほど「嫁」に向かないヒロインは存在しない、と。そのスケープゴート、もとい大役は今作の主人公にお任せ頂ければ幸いです。それでも喜んでマズいメシを食べたがる方がいらっしゃるのならば、お止めは致しません。むしろ作家冥利に尽きるというものです。
 現在、刊行に向けて最終作業中です。意外と早くに皆さんとお会い出来るかと思います。応募時より数段パワーアップした作品を一人でも多くの方に楽しんで頂きたいです。どうぞよろしくお願い致します。

優秀賞 裏ギリ少女 榎本 中

 皆様、はじめまして。
 この度スニーカー大賞優秀賞という栄誉を授かり、この場を借りてご挨拶させて頂きます。ところで、挨拶文というのはとても難しいです。昨日より担当様から800字程度でまとめろとの指示を受け、必死に考えておりますが一向に書くことを思いつきません。
 私は昔から作文が苦手で、小学校の頃は400字詰め原稿用紙の半分、200字を埋めるのに四苦八苦しておりました。800字と言えばその4倍です。4倍というのはものすごい数字です。考えてもみて下さい。体重50キロの人がいたとします。もしその人の体重が4倍になったら200キロです。「ちょっと太っちゃってさ〜」で済ますのは難しいレベルです。胸囲70センチの貧乳の子のバストが4倍になったとすれば、なんと胸囲2メートル80センチ。果たして人類はそれを巨乳と呼んでいいのでしょうか。
 ちなみに『裏ギリ少女』は約8万字。200字の400倍。
 ……きっと埋まらない原稿用紙に向かい放課後に苦悩の時間を過ごした6歳の努力がこうして結果に結びついたのだと思います。担任の内藤先生。その節は本当にありがとうございました。執筆は基本的に孤独な作業ですが、改めて思い返すまでもなく多くの方の支えがあってこその受賞です。ここぞとばかりに言いますが、私が小説家を目指すことに反対しなかった両親、つらいときに話を聞いてくれた友人たち、私の作品にご感想を下さったネットの向こうの皆様、チャンスを下さった編集部の皆様、過分な評価を下さった選考委員の岩井恭平先生、THORES柴本先生、竹田靑滋先生、本当にありがとうございました。これから皆様の支えに報いるべく、少しでも面白い作品が作れるよう日々努力していこうと思います。
 そして未だ出会ったことのないこれから私の作品を手にとって下さる皆様。皆様と長いお付き合いをすべく素敵な作品をたくさん作れるよう頑張ります。どうぞよろしくお願い致します。

特別賞 三次元への招待状 天音マサキ

 この度、恐縮ながら身に余る賞をいただいた天音マサキです。
 最終選考に残ったと分かった日から、受賞連絡をいただくまでの日々は生涯、忘れません。早く結果が知りたくてドキドキして、すごく胃が痛かったです。あの胃の痛みは忘れられません。生まれて初めて胃薬を買いました。
 そして受賞の連絡をいただいた日。
 落とされる覚悟だったのですが、特別賞を受賞の報をいただいた日。
 近所迷惑レベルを遙かに超えた大声で「いやっったぁぁあああぁぁっ!!」と息切れを起こしたぐらい叫んだ日を生涯、忘れません。ご近所の 方々、ご迷惑をおかけしました。私の本が出版されたら「あの時はご迷惑をかけて」と本を配りながら、回ろうと思います。それこそ、ご迷惑かもしれませんけれども。
 受賞してから日が過ぎ、本屋でスニーカー文庫の本が並ぶ棚を見て思うのは「夢が叶うかもしれないなんて、出来過ぎだ。……夢オチ?」という事。未だに現実味のない地に足が着いていないような日々を過ごしており、受賞を疑う時があります。が、その度に叩く頬が痛いので、現実みたいですね。よかったです。夢ではないと分かったからには精進あるのみです。笑えるような話や感動してもらえるような話をたくさん書けるよう、努力していく所存です。
 最後になりますが、今こうして拙い文章しか書けな い私が素晴らしい賞をいただき、作家としてのスタートラインに立てたのは、選考委員の先生方、スニーカー編集部の皆様方、そして受賞作に携わってくださった皆様方、そしてそして『天音マサキ』という私を形成してくれた家族や友人知人の皆様方。
 全ての皆様方のおかげです。私の力などほとんどありません。ええ、ありませんとも! 皆様には、感謝の言葉以外に口に出せる言葉が見つかりません。本当にありがとうございます。
 いただいた賞に恥じないよう、末永く活躍出来るように全身全霊を込めて書いていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願い致します。